Blue Bird

本当は知っている。大翔さんのそういう優しさ。辛いときいつも助けてくれたあなたを。


けれど。同時に怖くもあった。私の知らない大翔さんがいるんじゃないか。今までみてきた私の知るあなたは本当のあなたなのか…


「なんで謝る…」



「大翔さん。あなたを信じてもい…?」

やっとの思いで口にした言葉は自分でも驚くくらい震えていた。それでも彼の瞳を逸らさなかった。

「ああ。大丈夫だ」

そう言って彼が私を抱き締めるような形になったとき、不意に彼が私を勢いよく突き飛ばした。









「くそ…外したか」