「私は兄が好きでした。そしてそれは今も変わりません」
父の会社が倒産して父と兄が家を出ていったとき、とても心細かった。けれど出ていったのは家のためだとわかった今、兄を恨む理由もない。
「大翔さんが言っていたように、兄は完璧だったけれど優しい人でした。自分に傲ることもなかった。だから今回のことだってなにか理由がある、そう思っています」
私が言うとははっと大翔さんが笑った。
「俺も同じだよ。あいつは人殺しなんかできる奴じゃない。虫も殺せないような人間が人を殺すなんてな」
「そうですよね」
大翔さんの言うとおりだ。兄さんはそれほど優しかった。
父の会社が倒産して父と兄が家を出ていったとき、とても心細かった。けれど出ていったのは家のためだとわかった今、兄を恨む理由もない。
「大翔さんが言っていたように、兄は完璧だったけれど優しい人でした。自分に傲ることもなかった。だから今回のことだってなにか理由がある、そう思っています」
私が言うとははっと大翔さんが笑った。
「俺も同じだよ。あいつは人殺しなんかできる奴じゃない。虫も殺せないような人間が人を殺すなんてな」
「そうですよね」
大翔さんの言うとおりだ。兄さんはそれほど優しかった。


