Blue Bird

確実な証拠がない限り兄の無実を証明するのは難しそうだった。


「あなたのお名前お聞きしてよろしいですか?」


改めて目の前の凛とした男性をみる。見た目は20代後半くらいだろうか。大人の気品漂う落ち着いた人だ。


「遼司です。普段は大抵俺がここにいるんですが、あの日は偶然陸がいてね」