Blue Bird

「…兄さんがそんなことを…?」


出ていったのは家のためだったの?だからこんなにしたこともない夜の世界の仕事を…。

私のことを心配してくれてたの…?


…どうして言ってくれなかったの。あの時どうして…

知らず知らずのうちに温かいものが頬を伝う。

少し温くなったミルクティーのマグカップを両端で挟み込む。

それから思いっきり泣き崩れた。兄はいつだって私をみてくれていた。辛いとき側にいてくれた。いつも優しく暖かく包み込んでくれた大切な存在。