Blue Bird

「…兄さん」

…そうだ。私が辛いとき、泣き止まない私に兄さんはいつも私の好きなミルクティーを作ってくれた。その温かい温もりが嬉しくて、何度も笑ってありがとうって言ったっけ。


「あいつ、理央ちゃんの話するときはいっつも嬉しそうだったんだよな。兄バカだって笑ってやったけど」


そうだったんだ…。兄さんは出ていってからも私たちのこと忘れてなかったんだ。



「こんなこと理央ちゃんに言うこと陸は嫌がるかもしれないけど、陸は家を出たこと後悔してた。家のために自分が稼ごうと出ていったのに妹を一人取り残すことになって心配だって」