Blue Bird

そう言って笑った彼をみて拭いていた手を止めた。

けれどすぐに元の顔に戻す。

「そんなことないよ」

笑った顔は少しわざとらしかったかもしれない。



「あ、大翔さん」

瞹くんの声に顔をあげた。茶髪に整った顔の男性がそこに立っていた。久しぶりにみる彼はやっぱりかっこよくどこか妖艶な雰囲気が漂っている。