「臨時の芸能ニュースです。今年の3月に解散したQuintetの皆さんから、素敵なクリスマスプレゼントが届きました!日本の皆さん、Quintetからのプレゼントをお楽しみ下さい!!」



 アナウンサーが言うと、かつてのQuintetの映像に乗せて、曲が流れ始めた。それは頼星達の元に残された、空からの贈り物だった。

 幸せなクリスマスソングも名前のない歌も、人々の涙を誘った。放送終了後、各テレビ局やS.S.Gには「感動した」というお礼や、問い合わせの電話が殺到したという。小さなクリスマスプレゼントは、沢山の人々の心を掴んで離さなかったのだ。今宵街に舞う雪も……もしかしたら、雪那からのプレゼントかもしれない。

 ──そして月日は流れ、あれから七年が経った。光夜は、昔育てられた施設で音楽の先生として働いている。母と妹と三人で暮らしているそうだ。風巳は洋服デザインの仕事をする傍ら、友人達とインディーズのバンドを結成したらしい。

 紘は一流のピアニストを目指しており、織春のライブにゲスト出演したことで、彼女との交際が発覚。相変わらず芸能レポーターに追い回されているようだ。そして、頼星は……