ピタリと一致した五つの声で、場内は瞬く間に爆笑で包まれる。年頃の少年ならではの答えに、司会者や他のゲスト達も勿論大笑い。Quintetの面々、特にKazamiは“してやったり”という満足顔をしていた。



「ちなみに、一番人気は……」



 遠慮がちに尋ねる司会者には、メンバー達の視線を受けたRaiseiが答えるらしい。彼は切れ長の両眼を、自分の幼馴染みへと向けた。



「えーっと……一位はこいつですね。何となく予想はしてたけど。次が何故か俺で、その次がKouya。HiroとKazamiは同じ数だったみたいですよ。」



 チョコ獲得数の結果に一喜一憂するファン達。「ま、来年は大きく変わるかもしれないからね」とKouya。HiroとKazamiは「来年頑張ろうな!」と声をかけ合った。



「いやいや、来年も俺とRaiseiのワンツーフィニッシュでしょ!」

「そう上手くいくかどうかは謎だけどな。」



 熱いSetsunaの宣言と冷めたRaiseiの返答。この温度差は絶妙で、会場に笑いを巻き起こす。

 メンバー達でさえ、二人をどついて笑っている。初めは他人同士だった五人がここまで仲良くなったのだから、時には憎らしい時間という奴も、案外良いものなのかもしれない。