──ボードを抱えた数人の女の子達は、明らかにQuintetのファンではない。Kazamiはショックを受けながらもハモりの役目を遂行するが、その声はいつものように安定してはいない。一番大事な箇所なのに、不自然に震えていた。Kazamiの異変に気付いた四人が、どうしたものかと彼に視線を集める。そして、ザワザワし始める客席を見て漸く気付いた。温かな会場には似つかわしくない、その悪意に。
大切に育てていた花が枯れてしまった時のような、すごすごとした雰囲気の野外ステージ。間もなく怖い顔をした警備員達が現れ、騒ぎの元凶を次々と摘まみ出していく。唖然として物が言えないQuintetとファン達は、その光景をただただ眺めていた。いつの間にかBGMは止んでおり、慌てた様子の男性スタッフと硝子が、ステージ袖から五人に駆け寄ってきた。放心状態の彼らに二人が声をかける。
「五人共、ショックだろうけどそのまま続けて!このままじゃイベントが続かなくなる!!」
「彼の言う通りよ!予想外で私も驚いてるけど、ファンが不安になるわ!MCで繋ぎなさい!!」
五人を心配しつつもファンを気にかけている二人の意思を読み取り、彼らは黙って頷いた。
大切に育てていた花が枯れてしまった時のような、すごすごとした雰囲気の野外ステージ。間もなく怖い顔をした警備員達が現れ、騒ぎの元凶を次々と摘まみ出していく。唖然として物が言えないQuintetとファン達は、その光景をただただ眺めていた。いつの間にかBGMは止んでおり、慌てた様子の男性スタッフと硝子が、ステージ袖から五人に駆け寄ってきた。放心状態の彼らに二人が声をかける。
「五人共、ショックだろうけどそのまま続けて!このままじゃイベントが続かなくなる!!」
「彼の言う通りよ!予想外で私も驚いてるけど、ファンが不安になるわ!MCで繋ぎなさい!!」
五人を心配しつつもファンを気にかけている二人の意思を読み取り、彼らは黙って頷いた。



