もしも、反省文とかだったら嫌だ。
あんの高橋の野郎はとんでもない枚数をつきつけてくるからね。
前なんて、私の隣の席だった男子が無断欠席しただけで、反省文50枚をその日に提出とか言われてたからね。
その子、授業中もガリガリガリガリ頑張って書いてたよ。
次の日ペンだこがやばかったらしい。
「さあ?私は知らないわよ。高橋に直接聞いてくればいいんじゃない?そのほうが早いでしょ」
「…ソーデースネー」
「ま、頑張れおバカ」
ペちんと丸めた教科書でわたしの頭を軽く叩くと、こころちゃんは体を前に向けた。
どうやら、とっくに高橋先生は居なくなって、次の授業になっていたらしい。
どんだけうなだれていたんだ私は。
はーぁ、とため息をつきながらも、次の授業の準備を机から出す。
…後で職員室行かないとなぁ。
あーあ、めんどくさいったら。
こてん、と頬を机につけながら窓のほうを見る。
一番後ろの窓側から二番目の席は、窓の景色が良く見える。
