「な、なんていうことだ...!!」


おそらく私は今、とてつもなく真っ青な顔をしているだろう。


紙を持つ手がふるふると震えているのが自分でもわかる。


「はぁーい、40点未満のやつは補習なー。うけるやつは紙に書いて提出しろよー」


歴史の先生であり、我がクラス2-Aの担任でもある高橋先生が教卓のところで声を張り上げているが、そんなの聞く余裕なんてない。


「...やばいやばい」


こ、こんな予定ではなかったのに...!!


絶望しながら、机にずべーんと突っ伏す 。


その反動で、机の上においていた筆箱が落ちたが、今の私にはそれを拾う気力すら残っていない。


いや、落ちたことすら気づかなかった。