思わず漏れてしまったような口調でりょーくんが言うもので、私はついこう言ってしまった。

「りょーくん、どういうこと?」

 りょーくんはというと、こう返してきた。

「す、すいません!なんか可愛いなって…」

「バカにしてるの?」

 と、私が呆れながら言うと、

「しっ、してませんよ!逆に安心しているんです!」

 と、りょーくんは言ってきた。

「?」

「俺、守られてばっかりだったんで」

 納得の返事が返ってきた。私は、

「じゃあさ、甘えていい?」

 と、りょーくんを見た。りょーくんはというと、キョドりながらも

「はい…」

 と、私を見返してくれた。そんなりょーくんの袖を掴んで、私はこう言った。

「怖いよ…」

 りょーくんは、何を思ったのか急に抱きしめてきてこう言い出した。

「もっと…。もっとそうやって甘えてください。俺、先輩のそういう所も知りたいんです。もっと俺に…かっこつけさせてくださいよ…」