相変わらず薄気味悪いなと思いながら入っていくと、突然、扉が閉まる音がした。

「嘘でしょ!?」

 と、思わず叫んだ私に、何も知らないりょーくんは首を傾げていた。
 私は、さっさとプリント類などを分けて扉に近付いた。ちゃんと開くのか、一刻も早く確かめたかったのだ。
 案の定、建て付けの悪さのせいで扉は開かなくなっていた。私は、

「うそでしょ…」

 と、力無くその場に座り込んでしまった。

「せっ、先輩?どうなさいました…か…?」

 と、歩み寄って来るりょーくんに、私は涙目になりながらこう言った。

「閉じ込められちゃった…」

 そんな私を見たりょーくんは、いつもみたいに顔を真っ赤にしながら、

「えっ!」

 と、声を上げたのだった。

「どうしよ…」

 と、私が怖がりながらも途方に暮れてると、りょーくんはこう聞いてきた。

「先輩…もしかしてお化けとか苦手で…?」

 こくんっと頷く私に、りょーくんはこう言ってきた。

「意外…」