命の源

下校のチャイムが鳴る。




長い一日が終わった。




私はテストが終わった解放感と、さっきの出来事での騒つきが入り交じる教室を逃げるように後にした。




後ろから雄介と実子が私の名前を呼んだ気がしたが、聞こえてないふりをした。



一度だけ教室を振り返る。



梨果が雄介の腕を掴んでいる。




何を言っているのかは分からない。




ただ梨果が涙を流しているのだけは分かった。




たぶん、目の前で自分の大好きな人が他の誰かとキスをしたら、きっと息が出来ないくらい苦しい。




恋をすると付きまとう、締め付けられるような切なさ。




でもそんな一時の感情、私は信じてない。




どんなに強い思いでも、思いは確実に風化するから




自分でも驚くほど冷めた目で梨果を見ていた。



梨果、どうしてそんなに一生懸命恋してるの?