「優さ、夏木・・」




雄介が何か言いかけた。




「何?」




私はよく聞き取れなくて聞き返したけど、雄介が
「ま、い〜や」と言葉を打ち消したのでそのまま流した。




頭の中でさっきまたばったり会った実子の言葉が駆け巡る。




「優、今日は雄介とデートみたいなもんだね」




別れ際、実子がにやけた顔でそんなコトを言うもんだから、私は妙に居心地が悪かった。




浴衣着て、二人で祭りまわるって




・・いくら私でも意識しちゃうじゃん。