切り切り縁舞

 二度くぐるのには理由があって、表から裏へくぐってまず悪縁を切り、裏から表へくぐることで良縁を結ぶのだとか。

 職業柄、事故の縁を切っておくのも丁度いいだろうと二人は悪縁切り守りを購入した。

 そして時弥は姉に頼まれていた「もうかり守り」も同時に買い、おみくじを引く。

「大吉だ」

「あ、俺も」

 昨年と同じ結果に顔をほころばせた次の瞬間、視線を移した恋愛の箇所に時弥は眉間のしわを深く刻んだ。

「ああ、これはまずい」

 姉さんはこれで自分の妄想を強固なものにするだろう。

 その内容は──恋愛:すぐ近くにいる。逃がしてはならない。