「はじめまして、3年A組の流石小南だ。
紅王子をやらせてもらっている。
君たち4人には世話になりそうだ、宜しく頼むよ。」
にっこり微笑む紅王子。
ん?
よく話がつかめない…。
「特に来羽さん。君には期待してる。」
来羽の手を握る紅王子。
その顔に、先ほどの冷酷さはない。
むしろあたたかい。
「私、ですか?」
来羽は驚いたような声で問いかけた。
相変わらず置いてかれている私は、翠と流宇に目を移した。
二人も少しだけれど、驚いたような顔をしていた。
「見て分かるように、うちの学校はちょっと特殊でね。…ここじゃ、立ち話になってしまうね。」
クスッと小さく笑ったプランス・ルージュは周りの生徒に手を振った。
