ふらわーカノジョ

教えてあげた方がいいですよね?



「あの〜」



「おいおい。翼、漢字も読めないのか?


まだまた子供だなお前。どれどれ〜?」





横から入ってきた陽気な


茶髪の人も、私の名前を凝視し始める





(言いそびれちゃったな…)







「ん?んー…?」



茶髪の人は紙に、穴が空きそうなくらい

私の名前とにらめっこしてる





「なんだよ。


どうせ優も読めないんだろ?」



翼と呼ばれた人は、さっきの仕返しと

ばかりに、茶髪の優と言う人を笑う。





「ち、ちげーよ!


えっと……しゅようみだ!!」




(しゅ、しゅようみっ!?)



それ、ほんとに私の名前の所を
読んだのかな?


「ぜってー違う!!なんだよ。


そのネーミングセンスのなさっ」



確かに違うけど、自分の名前で

遊ばれるのはやめてほしいです。






「あのぉ!」


祈るように声をかける


今度こそ聞いてくださ…



「二人とも!おっはよー!


ん?どしたん?そんなに笑ってさぁ」



また新たな男の子が間から入ってきた。



「あ、うっす。

これだよ、これ。なんて読むんだー?」




翼って呼ばれる人が説明する。






「あ〜、これ?なんだっけなー?




えっと……っあ!あさみだよ!





確か、あまみや あさみ!!」





ふぅ…。


やっと知ってる人が居ました。


良かったです






「……っ! あさみ!?」




翼と呼ばれる人は、


これでもかってくらい目を開いている。


え?私の名前って、そんなに驚くほど


すごい名前なのっ?








「ほ、ホントに〝あさみ〟なんだな?」







「え?う、うん。そうだけど…?」






私の名前を連呼されてるこの状況


どーすればいいのでしょう…??


だって、あなたの隣にいるのが



その〝あまみや あさみ〟なのですから