誕生日を1週間程過ぎた頃だった。 「歩太・・・コレ。」 仕事から帰ると、リカは少し強張った表情で、一通の手紙を俺に差し出した。 宛名には手書きで、 【宝来 歩太様】 と書かれていた。 俺に手紙を書く人なんて・・・ 全く心当たりがなかった。 でも、裏に書かれてあった差出人の名前を見て、 その人物が誰なのかを、理解した。 .