料理を食べ終えた残りの休憩時間、リカは一生懸命に、従食の注文の仕方を教えてくれた。 “ハンディ”という機械の使い方を説明して、ノートの切れ端に丁寧に手順を書いてくれた。 リカは、その紙の端っこに、 『宝来歩太』 と俺の名前を書いた。 リカは、俺の名前を覚えてくれていた。 当たり前なのかもしれないけど、 俺は嬉しかったんだ。 .