「宝来くんっ!ちょっとこっち来て!!」




店に入るなり、俺の腕を掴む沢村に、バックルールに連れて行かれた。




リカの姿はまだ、確認出来ていない。




「ねぇ、リカと何かあった?」



沢村の質問に何も答えられずに下を向く。




俺は誰の目から見ても、最低で最悪な男だ。



リカと仲がいい沢村が、俺を恨むのは当たり前だ。





沢村の声のトーンが怒りなのか、心配しているのか、俺には分からなかった。



でも、次の言葉を聞いて、俺はようやく自分の出した結論が間違っていた事に気付いた。





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