君が教えてくれた事




「歩太、ちょっと起きて」



リカの囁くような声と、頭に触れた手の感触で、俺は目を開けた。



どれくらい眠っていたんだろう?



電車はまだ動いている。




「リカ、もう着く?」



覚めきらない意識の中でリカに確認すると、リカはニッコリ笑った。




「もうちょっとだよ!でも、ちょっと外見てみてよ!」



興奮気味にそう言われて、俺はボンヤリした視界を窓の外に向けた。





「・・・すげ〜・・・。」




窓の外の景色は、真っ青な海。




写真やテレビでしか見た事のない海が、目の前に広がっている。




でっかくて、キラキラ光ってて、すげぇキレイで・・・




それ以上の言葉が出てこなかった。



体の奥の方ですジーンと来るような・・・



リカに恋をした時と同じ様な感動。




リカも“キレイ!キレイ!”を連発しながら、窓の外の景色に釘付けだった。





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