コンビニに入ると、リカは入り口に置いてるカゴを手に取った。



「お前、そんなカゴ持って何買うんだよ?アイスだけだろ?」




「いいのっ!!」



そして、俺の手を握ったまま、雑誌のコーナー、お菓子のコーナー、デザートのコーナーをじっくり見て回る。



俺は、そんなリカの後ろをただついて回ってる。



「やっぱり・・・カゴいらなかった。」



カラッポのカゴを戻して、最後にアイスのコーナーに向かった。




「歩太はどれにする?」



「俺はいいや。」



「ダメ〜!歩太も一緒に食べるのっ!私、1人で太っちゃうじゃん!!」



そう言って、リカのオススメの新発売のアイスを2つ買ってアパートに戻った。



“おいしい、おいしい”と言って食べるリカの隣で、俺も一緒に食べる。



リカは、“期間限定”とか“新発売”の文字にものすごく弱い。




子供の頃から、お菓子やケーキ、甘い物を食べる事が少なかった俺に、リカはたくさんの“おいしいもの”を教えてくれた。




.