「ヘルダルフおじちゃん。また、この国の為に手を貸していただけるんですね。その、政治力を私も、見て聞いて、学びたいです」


「ハッハッハ、スイラン様はケナン王に似ておる。勉強家で、わしも士気が上がるわい!」


気さくな笑みを向けてきたヘルダルフおじちゃんに私は笑う。



「ヘルダルフおじちゃん、私は女王になっても、こうやって家族や友達、大切な人達と繋がっていられるんでしょうか…」



マルクス大臣や、ディオナ、バルサ伯父様のように、離れていってしまわない………?



「女王になるという事は、孤独じゃ……」


「孤独………」


沢山の人達がこの手から離れていく。
私は、特別な血や、権力、国、金を持ちながら、何一つ持っていない。


そう、何よりも欲しかったのは愛だ。
友情や、人と人との繋がりだ。



「誰よりも公平な目を持ち、時には冷酷な決断をしなければならない。その痛みは、言葉にすれば皆の動揺を招く故に簡単には言葉に出来ない」



母様もそうだったのかな………
孤独でも、女王になる以外の道は私たちには無い。
それを、辛いとは思わなかったのかな……?