「それを離せ!!」
ディオナの短剣を、レインは素手で弾き飛ばした。
今度は倒れたクリスの剣を拾ったマルクス大臣がレインに襲いかかる。
「レイン!!」
「この、ジジィ!!」
ーガキーンッ!!!
レインは一瞬で剣を弾き、マルクス大臣に蹴りをいれた。
そのままマルクス大臣は吹き飛ぶ。
「ふふっ、ふふ………あぁ、使えなかった」
ディオナは壊れた人形のように笑い、クリスの頭を踏みつけた。
「ぐっ……」
まだ息のあるクリスが呻く。
「ディオナ、止めっ………」
「うるさい!!私の物なんだから、どう扱ったっていいはずよ!!何でも自分のモノにしないでよ!!」
叫ぶディオナに、私は言葉を失った。
私は、ディオナから何かを奪っていたの?
ううん、きっと、分家として何か辛い思いをさせてしまったんだ。
「ディオナ……あなたにそんな事をさせてしまって…ごめんね…」
「なんで……謝るのよ……」
ディオナの、声が震える。
そして、泣きながら私を見つめた。
「あなたは、私から何もかも奪うのに、いつも優しかった。それが私は……」
「え………」
ーグサッ!!
何かを言いかけたディオナは、突然その場に倒れた。
気づけば、ディオナの背中には、矢が刺さっている。
「ディオナ………?」
私は震える声でディオナを呼ぶ。
ディオナは、虚ろな瞳で私を見上げた。
「優し……されると……苦し…かっ…た」
ディオナの虚ろな瞳から涙が流れた。
私はディオナの手を握る。


