深紅の花に姫君《改装版》

⭐suiran side⭐


「スイ……ラ……ン」


名前……誰かが名前を呼んでる。


「スイラン……死ぬ…な‼」


あぁ、そんなに悲しそうにしないで。私は大丈夫だよ…


「目を覚ませ!!」


目を……覚ます………。


そうだ、私の大切な人が待ってる。


私は重い重い瞼をゆっくりと持ち上げる。すると、痛いくらいに眩しい光が、見えた。


「スイラン‼」


目を開けた先に、泣いているレインが見えた。


「レイン……泣かないで……」


私はレインの頬に手を伸ばし、涙を拭く。



「お前っ……こんな時まで俺の心配してんじゃねーよ、ばか野郎」


そう言いながら、笑うレインに、私も笑みを返した。



「レインの声が、私を目覚めさせてくれたんだよ」

「そうかよ…」

「ありがとう。レインのおかげで、私、あなたとこの世界で生きていける……」


どうして、ここにいるのか分からない。
でも、ここは私が生きたいと願ったアルバンテールだ。



「お前がいねぇーと、俺は……生き地獄だっただろうな」

レインは、私の額に自分の額を重ねた。



「俺たちは、二人で一つだ。もう、欠ける事はねぇ」

「レイン………うん、そうだね。私達は、ずっと一緒だよ」


私も、レインと離れて生きるなんてきっと無理だ。