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あれから、数日が過ぎた。
セレネリス婆様は力を使うべきは太陽が陰り、世界から光が消える日ー………日蝕の日にと言われた。
セレネリス婆様の言う事は、昔からほとんどが未来を見据えていた。
薔薇の姫の……
セレネリス婆様の不思議な力なのかもしれない…
「日蝕まで、もうわずか………」
私は庭園から夜空を見上げた。
夜風は冷たく、私の心も、少し心細くさせた。
あと、数日で日蝕が起こる。
その日こそ、私の命が終わる………
「あれだけ啖呵を切りながら、やっぱり恐いものは恐いのね」
苦笑いを浮かべ、自分の両手を見つめる。
この手には、多くの人の命と、希望が預けられてる。
それは、私には大きすぎて、溢れかえるほど多い……
「どんなに重くても、私はそれを守らなくちゃ……」
この指の間から、すり抜けていかないように、強く握りしめて抱いていよう。
ーこれが、私の決意だ。
「やぁ、薔薇の姫♪」
そこに、静かな夜空に似つかわしくない程に陽気な声が聞こえた。
「誰っ……!!」
叫ぼうとして、口を手で塞がれる。
ードサッ!!
そのまま誰かに押し倒される。
その、誰かを見上げて言葉を失った。
月明かりを背に、血のように紅い瞳が私を見つめている。
漆黒の髪は夜空に溶け、その紅だけが強調されて見えた。
この紅い瞳………まさか………!!


