深紅の花に姫君《改装版》



「……お前の…笑ってる顔が好きなんだよ、俺」


レインは困ったように笑う。


「なのに、最近は罪悪感に歪んだ顔ばっかりで、本当にこれで良かったのかって分からなくなってた」



そうだよね。
レイン、私もそうだった。


「俺は、スイランがいない世界なんて、どうでも良かった。けど、お前がずっと守ってきた世界なんだよな……」


「レイン……」


「俺は、お前の身分も、薔薇の姫の宿命も全部含めて受け入れて、守らなきゃならなかったんだ……。そんな事に今更気づいた」



私の身分も宿命も受け入れる……
もう、その言葉だけで充分。


ありがとう、レイン……


「全て含めて、お前なんだよな。俺、もう間違えねぇよ…。その宿命を全て割りきって受け入れるのは…やっぱり辛い。でも、ちゃんと最期までお前の傍にいるから…」


レインは泣きそうな顔で私の両頬を包み込んだ。


「俺たちは…どこまでも、一緒だ……」

「!!……うん!」



私達は、額を合わせ、誓いあった。
運命と共に、この人と限りある時を生きよう。