きっと、お父さんは、めっちゃダンディーな男性で、お母さんは、凄く優しくて可愛らしい顔してるんだろうな。
私は、平凡な普通のオッサンサラリーマンと、怒ると滅茶苦茶怖い鬼母の元へ生まれて来たから、こんなブッサイクな顔になっちゃったんだ…。
出来る事なら、お互いの親を取り替えて欲しいよ。
「…美月ちゃん?
僕の顔に何か付いてる?」
「…ひぇ?
あっ、な、何でも無いですっ」
私があんまりマジマジと顔を見つめていたからか、太郎さんは不思議に思ったのか、首を傾げながら、私に不意に聞いてきたけど、突然過ぎて、変な答えになってしまった…。
太郎さんは未だに不思議そうな顔をしていたけど、すぐに元の柔らかな表情に戻り、再び窓の景色を見始めた。
セ、セーフ…。