リビングに入ると、広告葉書を順番にビリビリと破いて、ゴミ箱に捨てた。




私の家ではいつもそうだ。



こんな下らない物を買わないように、早めにこんな葉書処分しちゃわなきゃ。



これが、私の家での決まり。




広告葉書を五枚位処分し終え、次の、と次破く広告葉書を掴んだ…つもりだった。




破こうとした時、私の視界にある物が入り込んできて、はっとした。




よく見ると、白地に赤と青のラインが入った封筒だった。




宛名は、無記名だったけど、封筒の裏に、『手紙をくれた人へ』と書いてあった。



差出人は無記名だったけど、封筒の封を開け、その中身にぎょっとした。




だって、これ………。




封筒には手紙が入っていて、そこには、こう綴られていた。