そんな私の心の声に、愛生はもちろん気付かずに、明るい表情で口を開いた。
「あのねぇ……
思いを寄せてたケイちゃんに、ついに告白されたんだ!」
ケイちゃんって言うのは、愛生と同い年の、幼なじみの男の子。
と言っても、中学は他校だし、私は会った事は無いけど、愛生曰く、もの凄くイケメンで、中学でも女子にかなり人気があるみたい。
そして、愛生はしつこい位ケイちゃんの事が好きだった。
いつの日だったか、愛生がそう教えてくれた。
…良かったね、愛生。
幼なじみのケイちゃんと、ついに両思いになれたんだね。
私は、教室の窓の外を見上げた。
雲一つ無い綺麗で澄んだ青空。
君も、この空を見ているのかな。
遠い異国の国で。


