「……そろそろ時間だ。飛行機に、乗り遅れちゃう」




雄輝お兄ちゃんが慌てた様子で言った。




えっ、そんな。




もう、行っちゃうの?





正直、飛行機に乗り遅れた方が良いと思った。




むしろ、乗り遅れて欲しかった。




そうすれば、あと少しだけでも、雄輝お兄ちゃんと一緒にいられる気がしたから。




「美月ちゃん。僕、忘れない。美月ちゃんの事、絶対に忘れないよ…」




「…!」




そして、流れてきそうな涙をぐっと必死に堪えた。