「だから和久井は晃の兄貴の実父殺しを知っていたのか…」

「その通り。おっと青になる…トークはこれまでだ。私は正直君の力を怖れている…これ以上黒の世界に関わるなら…クックッ…また会おう。エイジ。」

最後の言葉を聞いた時、男の正体がわかった。

しゃべり方も雰囲気も違って誤魔化されたがあの声とあの匂いは間違いなく…………………………。


柴田さんだった…。

すぐさま柴田さんの携帯に電話したが、

「現在、この番号は使われておりません…」

繋がらなかった…

「しぃばぁたぁぁぁ!!」
怒りと共に携帯を道路に叩きつけた。


「黒の世界…上等じゃねぇか!俺の人生、楽しくなってきたぜ!」

結果的にボクの黒の世界デビュー戦は完敗だった。

しかし、俺は戦う。柴田を捕まえるその日まで…この身がどんなに危険にさらされようとも…


(“パートナー”完)