純平の初恋が――、ボク。
少しばかりの動揺と衝撃的な驚きは一瞬で過ぎ去った。
残るのはくすぐったさと、何故か【面白い】という思いだった。
「純平、やっぱ……馬鹿でしょ」
「まあ、俺もそう思うわ」
目が合うと、互いに笑いがこみ上げた。
ゆっくりとまた歩き出す。
自然に笑いが引いていくまで、無言で、前を向いて歩いた。
収まりかけた笑いをどちらかが不意にぶり返しては、それがもう片方の笑いを誘発する。
ただ無言で、笑いながら前を見据えて歩き続けるボクらは、はたから見たら結構滑稽なのだろう。
「ソレ、いつの話?」
学校が見え始めた頃にようやく、その不気味な行進に終止符を打つ。
ボクの質問に、ニヤニヤした純平は言い放った。
「お前が女だって知ったとき」
少しばかりの動揺と衝撃的な驚きは一瞬で過ぎ去った。
残るのはくすぐったさと、何故か【面白い】という思いだった。
「純平、やっぱ……馬鹿でしょ」
「まあ、俺もそう思うわ」
目が合うと、互いに笑いがこみ上げた。
ゆっくりとまた歩き出す。
自然に笑いが引いていくまで、無言で、前を向いて歩いた。
収まりかけた笑いをどちらかが不意にぶり返しては、それがもう片方の笑いを誘発する。
ただ無言で、笑いながら前を見据えて歩き続けるボクらは、はたから見たら結構滑稽なのだろう。
「ソレ、いつの話?」
学校が見え始めた頃にようやく、その不気味な行進に終止符を打つ。
ボクの質問に、ニヤニヤした純平は言い放った。
「お前が女だって知ったとき」


