「余談だけど、キミらの噂もけっこー仕入れてあるから」
彼はふふん、と鼻を鳴らした。
本当は今日、噂の真相をひとつひとつ暴いていくはずだったのにと口惜しそうに付け足しながら。
「ボクたちの噂?」
ボクがボクにまつわる噂で聞いたことがあるのは、先輩とボクが両想いだという寝耳に水の一件のみなのに。
「ボクなんか別に、そんな大した噂ないでしょ」
あ、いや、あったな。
男相手に怯まず喧嘩して圧勝……だっけ(顔面絆創膏事件)?
まあそれは、大した噂どころかネタみたいなもんだ。
「はは、噂なんて往々にして本人の耳には入りにくいモンっしょ」
当然、とでも言いたげな梶原は、ただ反応を楽しんでいるだけなのかボクの噂とやらを教えてくれようとしているのか、なんとも判断しがたい。
……いや、このにやけ顔は、楽しんでいるだけに違いないのだけど。
【生徒会長】という肩書きに、きっとボクは期待しすぎているんだ。
彼はふふん、と鼻を鳴らした。
本当は今日、噂の真相をひとつひとつ暴いていくはずだったのにと口惜しそうに付け足しながら。
「ボクたちの噂?」
ボクがボクにまつわる噂で聞いたことがあるのは、先輩とボクが両想いだという寝耳に水の一件のみなのに。
「ボクなんか別に、そんな大した噂ないでしょ」
あ、いや、あったな。
男相手に怯まず喧嘩して圧勝……だっけ(顔面絆創膏事件)?
まあそれは、大した噂どころかネタみたいなもんだ。
「はは、噂なんて往々にして本人の耳には入りにくいモンっしょ」
当然、とでも言いたげな梶原は、ただ反応を楽しんでいるだけなのかボクの噂とやらを教えてくれようとしているのか、なんとも判断しがたい。
……いや、このにやけ顔は、楽しんでいるだけに違いないのだけど。
【生徒会長】という肩書きに、きっとボクは期待しすぎているんだ。


