「花粉症……ね」
そう言った美紗の視線はボクの目で、その隣で黙っている純平の視線はボクのマスクだった。
2人がそれをどう解釈したのかは分からないけど、嘘があっさりと見破られたことは明白だった。
互いにもの思うところがあるのか、ゆっくりと学校に向けて歩みを進めつつもしばらく誰も言葉を発しない。
こっそり盗み見たが、美紗の瞼は腫れてなかった。
充血の跡が残る目は彼女が昨日泣いたことを物語っているのに、その後のケアを怠らないところはさすがの女子力と言ったところだろうか。
「……来ないかと、思った」
一番最初に沈黙に耐え切れなくなったのはボクだった。
その声に、美紗はビクッと肩を震わせる。
心配そうな顔をした純平が、ボクと美紗を交互に見た。
そう言った美紗の視線はボクの目で、その隣で黙っている純平の視線はボクのマスクだった。
2人がそれをどう解釈したのかは分からないけど、嘘があっさりと見破られたことは明白だった。
互いにもの思うところがあるのか、ゆっくりと学校に向けて歩みを進めつつもしばらく誰も言葉を発しない。
こっそり盗み見たが、美紗の瞼は腫れてなかった。
充血の跡が残る目は彼女が昨日泣いたことを物語っているのに、その後のケアを怠らないところはさすがの女子力と言ったところだろうか。
「……来ないかと、思った」
一番最初に沈黙に耐え切れなくなったのはボクだった。
その声に、美紗はビクッと肩を震わせる。
心配そうな顔をした純平が、ボクと美紗を交互に見た。


