「じゅん」
いいワケない。
ボクが呼び止めようと声を発したのと、純平の足が止まったのはほぼ同時だった。
ゆっくり振り返る彼の顔が、無表情すぎて
ボクは初めて純平を、怖い、と思った。
「今日勉強会、お前んちでいい?」
――一瞬、聞き間違いかと思った。
『勉強会』。
純平は、確かにそう言った。
こんな時に?
……教えてくれる人もいないのに?
「何、言ってん」
「今日の午後のノート、見せて」
頷いたのは、彼が言い出したことに納得したからじゃない。
表情を無くした純平に抗う術を、ボクは知らなかった。
いいワケない。
ボクが呼び止めようと声を発したのと、純平の足が止まったのはほぼ同時だった。
ゆっくり振り返る彼の顔が、無表情すぎて
ボクは初めて純平を、怖い、と思った。
「今日勉強会、お前んちでいい?」
――一瞬、聞き間違いかと思った。
『勉強会』。
純平は、確かにそう言った。
こんな時に?
……教えてくれる人もいないのに?
「何、言ってん」
「今日の午後のノート、見せて」
頷いたのは、彼が言い出したことに納得したからじゃない。
表情を無くした純平に抗う術を、ボクは知らなかった。


