つかず離れずの距離を保ったまま、無言で通学路を歩く。
西に傾き始めた太陽が、憎らしいほどに照りつける。
目眩がするのは、きっとアイツのせいだ。
寒くもないのにクセでポケットに両手を突っ込むと、指先に慣れない感触をとらえた。
――忘れてた。
思い出さなければ良かった。
だって、コレを今さら、どうしろと?
無言が辛い。
本来純平は、5分も黙ってられるヤツじゃないのに。
重く閉ざした口が、ボクを拒否している。
分かれ道はもうすぐそこで、純平が曲がり、ボクは真っ直ぐに進む。
一緒に帰れたところで、結局何も話せないままに。
――このままで、いいの?
西に傾き始めた太陽が、憎らしいほどに照りつける。
目眩がするのは、きっとアイツのせいだ。
寒くもないのにクセでポケットに両手を突っ込むと、指先に慣れない感触をとらえた。
――忘れてた。
思い出さなければ良かった。
だって、コレを今さら、どうしろと?
無言が辛い。
本来純平は、5分も黙ってられるヤツじゃないのに。
重く閉ざした口が、ボクを拒否している。
分かれ道はもうすぐそこで、純平が曲がり、ボクは真っ直ぐに進む。
一緒に帰れたところで、結局何も話せないままに。
――このままで、いいの?


