「綺麗に結べたのね、なお」
リボンに手をかけながら美紗が言う。
だけど残念ながら、
「それ結んだの、母さんだから」
ボクは輪ゴムでフタを固定しようとして、母さんに怒られたくらいだ。
ちなみにボクはちゃんとリボン結びはできない、どうやっても縦になってしまうから。
やはり、という顔で純平が笑い、美紗は残念そうに小さく「なんだ」と呟いた。
先輩は、「お母さんと仲がいいんだね」と言って微笑んだ。
この人にかかると、何でもプラスの要素にされてしまう気がする。
丁寧にリボンを解くと、美紗は大事そうにフタを持ち上げていく。
みんなが箱を覗き込むように顔を寄せるのを、不安半分と、くすぐったい気持ち半分で、ボクだけが少し体を引いて眺めていた。
リボンに手をかけながら美紗が言う。
だけど残念ながら、
「それ結んだの、母さんだから」
ボクは輪ゴムでフタを固定しようとして、母さんに怒られたくらいだ。
ちなみにボクはちゃんとリボン結びはできない、どうやっても縦になってしまうから。
やはり、という顔で純平が笑い、美紗は残念そうに小さく「なんだ」と呟いた。
先輩は、「お母さんと仲がいいんだね」と言って微笑んだ。
この人にかかると、何でもプラスの要素にされてしまう気がする。
丁寧にリボンを解くと、美紗は大事そうにフタを持ち上げていく。
みんなが箱を覗き込むように顔を寄せるのを、不安半分と、くすぐったい気持ち半分で、ボクだけが少し体を引いて眺めていた。


