しんみりした。
ずっと先輩と一定の距離を保って冷静だった美紗までもが、少しだけ淋しげに顔をゆがめる。


「……早くご飯食べて、食後のティータイムにしましょう」

彼女がそう言って、ボクらは黙々と食事を片付けた。

昨日【会長のお別れ会】と美紗が表現した、ボクが作ったクッキーをみんなでつまむパーティへ向けて、黙々と。


「――……生徒会長」


美紗が改まった調子で再び口を開いた時、既に純平は弁当箱をしまっていて、彼女自身も食べ終わった箱にフタをしたところだった。

ボクはあと二、三口分のオムライスを残したところで、先輩はちょうど口に入れたばかりのサンドイッチをコーヒーで流し込むように飲み下して食事を終えたみたいだった。