何故か分かりあったように微笑んで頷き合う先輩と美紗の間で、動揺を隠しきれずに情けない顔をした純平と、ボクは無言で視線を絡ませた。
「……なお、お前は絶対全員分用意して来いよ」
と、泣きそうに眉を歪めた純平に、何故か威嚇される。
「その辺の知らねえ女から受け取るつもりはないが、ゼロってのは沽券に係わるからな」
……なるほど、そう来ます?
純平は、男の沽券とやらでこの場を乗り切った。
でも本心は、どうなのだろう。
今までずっと、美紗からのチョコレートしか受け取ってこなかった純平の本心は。
居たたまれない気持ちで今度は先輩を盗み見ると、彼はいつもよりかなり子供っぽい無邪気な顔で笑い返してきた。
「楽しみにしてる」
とか、言いながら。
ああ、なんか、逃げ場がない。
「……なお、お前は絶対全員分用意して来いよ」
と、泣きそうに眉を歪めた純平に、何故か威嚇される。
「その辺の知らねえ女から受け取るつもりはないが、ゼロってのは沽券に係わるからな」
……なるほど、そう来ます?
純平は、男の沽券とやらでこの場を乗り切った。
でも本心は、どうなのだろう。
今までずっと、美紗からのチョコレートしか受け取ってこなかった純平の本心は。
居たたまれない気持ちで今度は先輩を盗み見ると、彼はいつもよりかなり子供っぽい無邪気な顔で笑い返してきた。
「楽しみにしてる」
とか、言いながら。
ああ、なんか、逃げ場がない。


