「玲奈好きだったでしょう、ここのドーナツ」
「うん……懐かしい。よく学校帰りに寄ったね」
目を細めてそっと開いた紙袋の中を覗いた玲奈は、中身を確認するとさらに表情を緩めた。
「こんなに!」
漸く自然に零れたようなその笑みが、間違ってなかった、とみのりを安堵させた。
「だって玲奈、3つはぺろりと食べるじゃない」
「やだ、やめてよ。2人だけの秘密でしょうそれ!」
高校の頃みのりは、玲奈の細い身体の一体どこにそんなに入るのかと毎回驚かされたものだった。
玲奈も当時を思い出したのか、くすくすと笑う。
そうやって少しずつ、みのりが知る『高嶋玲奈』が、戻ってくる。
「うん……懐かしい。よく学校帰りに寄ったね」
目を細めてそっと開いた紙袋の中を覗いた玲奈は、中身を確認するとさらに表情を緩めた。
「こんなに!」
漸く自然に零れたようなその笑みが、間違ってなかった、とみのりを安堵させた。
「だって玲奈、3つはぺろりと食べるじゃない」
「やだ、やめてよ。2人だけの秘密でしょうそれ!」
高校の頃みのりは、玲奈の細い身体の一体どこにそんなに入るのかと毎回驚かされたものだった。
玲奈も当時を思い出したのか、くすくすと笑う。
そうやって少しずつ、みのりが知る『高嶋玲奈』が、戻ってくる。


