母が指示を出してくる。
電子ケトルもあるのに、ヤカンを渡された。
監視されるような視線を浴びながら、ヤカンに水を入れた。
4人分、と目分量で水を止めると、倍近い量を足される。
みのりは嫌がらせかと一瞬思った。
水の量が多ければ多いだけ、沸くのに時間がかかる。
そんなに時間を稼ぎたいのか。
シンク周りだけは正面の壁が抜けたカウンターキッチンだが、奥側に立つとリビングの様子が見えない。
キッチンの出口を塞ぐように母が立ち、オープンなはずの空間を閉鎖する。
ヤカンを温めるガスの音がやけにうるさくて、父と亮の話が聞こえない。
来客用の茶器のセットはここ、と引出しを開けて教えられる。
なんとなく場所を知ってはいたが、改めて教えられるのは初めてのことだ。
同じ引出しに未開封の茶葉があった。
ビニールではなく光沢のある和紙のようなパッケージで、普段使っている葉より格段高級そうに見えた。
電子ケトルもあるのに、ヤカンを渡された。
監視されるような視線を浴びながら、ヤカンに水を入れた。
4人分、と目分量で水を止めると、倍近い量を足される。
みのりは嫌がらせかと一瞬思った。
水の量が多ければ多いだけ、沸くのに時間がかかる。
そんなに時間を稼ぎたいのか。
シンク周りだけは正面の壁が抜けたカウンターキッチンだが、奥側に立つとリビングの様子が見えない。
キッチンの出口を塞ぐように母が立ち、オープンなはずの空間を閉鎖する。
ヤカンを温めるガスの音がやけにうるさくて、父と亮の話が聞こえない。
来客用の茶器のセットはここ、と引出しを開けて教えられる。
なんとなく場所を知ってはいたが、改めて教えられるのは初めてのことだ。
同じ引出しに未開封の茶葉があった。
ビニールではなく光沢のある和紙のようなパッケージで、普段使っている葉より格段高級そうに見えた。


