【完結】遺族の強い希望により

「一緒に喜べなくて悪かったって? 笑わせないで。私が喜んだとでも思ってるの? 困ったわよ、バレないようにどう処理しようって。結局母親にはバレちゃうし、大学でも変な噂たっていられなくなって、最悪だった」


堰を切ったように嫌な言葉が出てきた。
最低な女だと自分でも思った。
こんな最低な女に、彼はもう二度と付き合って欲しいなどと言わないだろう。


「やり直したい? 馬鹿じゃない? どこまでもおめでたい人ね。私がどれだけ亮のこと恨んだか、はっきり言わないと分からないの? あんたのせいで、私の人生めちゃくちゃよ」


言いながら、段々可笑しくなってきた。
今自分が作り笑いではなく本当に笑っているのだと気が付いて薄気味が悪かった。