同時に、最後の話をする時が近付いているのだとも気付いた。
だがみのりが複雑な心境に俯く間もなく、すぐに亮の反応があった。
「すげーじゃん、みのり方向音痴なのに!」
「ちょっと、今馬鹿にした?」
亮は否定しなかった、では行先はやはりあの公園なのだ。
胸が高鳴るのを抑えて、努めてただの友達らしく言葉を選んだ。
もうすぐ終息のための儀式が始まる。
恋人だった頃の感傷に浸るのは終わりにして、今を友人として楽しまなくてはいけない。
「してない、驚いた。公園どっちだか分かる?」
試す様な聞き方をされて少し悔しいが、「全然」と正直に首を横に振った。
亮はそれを見て「はは」と声に出して笑った。
どこか満足したように見えるのは、気のせいだろうか。
「大丈夫、ちゃんと連れてくから。こっち」
離れていた手が、再び繋がれた。
亮は穏やかな笑いを浮かべている。
その心の内が読めないのが哀しかった。
だがみのりが複雑な心境に俯く間もなく、すぐに亮の反応があった。
「すげーじゃん、みのり方向音痴なのに!」
「ちょっと、今馬鹿にした?」
亮は否定しなかった、では行先はやはりあの公園なのだ。
胸が高鳴るのを抑えて、努めてただの友達らしく言葉を選んだ。
もうすぐ終息のための儀式が始まる。
恋人だった頃の感傷に浸るのは終わりにして、今を友人として楽しまなくてはいけない。
「してない、驚いた。公園どっちだか分かる?」
試す様な聞き方をされて少し悔しいが、「全然」と正直に首を横に振った。
亮はそれを見て「はは」と声に出して笑った。
どこか満足したように見えるのは、気のせいだろうか。
「大丈夫、ちゃんと連れてくから。こっち」
離れていた手が、再び繋がれた。
亮は穏やかな笑いを浮かべている。
その心の内が読めないのが哀しかった。


