【完結】遺族の強い希望により

外に出れば既に陽も落ちて辺りは真っ暗になっており、途端に冷たい風が頬を冷やした。


「寒……長居になっちゃったな」

と、亮が首をすぼめている。

「玲奈、大丈夫かな……」

出てきたばかりの家を振り返りながら、みのりは呟いた。


来た時とは受ける印象が違う。
禍々しく淀んだ空気を纏っているように見えていたが、今は酷く不安定で弱々しいものに見えた。
それが単に昼間と夜との違いなのか、中に踏み入れて内情を覗いた後だからなのかは分からない。


「どうだろうな。でも玲奈ならきっと乗り越えるだろ。あの母親も気は弱そうだったけど、芯は強そうだし。上手く支え合っていくんじゃねえの?」