【完結】遺族の強い希望により

『そこへ行けば毎日君に逢えた日々がどれだけ幸せだったのか、今さらのように思い知らされている』


『君が捨てておいてと言った上履きを未練がましく今でも自分の下駄箱の上段に隠し持っている。開けるたびにそれを見て、君が確かにここにいた事実をただ噛みしめる』


『いつか必ず会いに行く。もしも君にこどもが宿っていたら、どんな手を使っても、何を捨てても、今すぐにでも迎えに行けるのに』