「窃盗?どういうこと内宮さん、説明して。」
先生まで……!!
先生まで、私を疑うの!?
「そ、そんなことしてません……。」
「だそうだけど。」
先生は、次に未歩たちに話を振る。
「えーなにそれ!窃盗しといて「窃盗しました」なんて言う奴いないじゃんー!」
「はぁ。とりあえずノートは見つかったのね?
内宮さん、本当にノートを盗ったのならちゃんとあとで謝っておきなさい。
そしてあなたたちも、ノートがないなら別の紙にでもやってきなさい。
授業始めますよ、自分たちで解決していくように力をつけないさい。
あなたたち、もう中学2年生でしょ?
これから先、自分たちで何とかしていかないといけないんだから、自分の問題は自分で解決できるようにしなさい。
なんでもかんでも人に頼りっぱなしじゃ、大人になれないわよ?」
先生は、問題に関わるのがめんどくさそうな表情でため息をつきながらそう話した。
あきれている様子で、授業を始める。
どうして?
どうして話を聞いてくれないの?
私は窃盗なんてしてない。
なにもしてない……!
なのに、「盗ったのなら謝りなさい」ってどういうこと?
まるで私が物を盗んだように話して……。
私は何もしてないのに!!

