みんなの中から浮き上がるように聞こえた言葉を、私は聞き逃さなかった。


未歩の声だ。


後ろの方から聞こえたので、私は後ろを振り返って確認した。


やっぱり……未歩だった。


「死ねばいいのに。ねぇ?みんな、こんなやつ、消えちゃえばいいのにねぇ!」


未歩が後ろの出入り口のところの壁にもたれかかって、腕を組んでそう言う。


みんなは吹き出すように笑いだし、共感し合う。


……なに……笑ってんの?