永遠の傷跡~すべては弱い心から~




休み時間。


私はトイレに行こうと教室をあとにした。


トイレを済まして手を洗って出ようとした時だった。


「ゆーずきっ」


私の名前を背後から呼ぶ声。


その声の主は……未歩。


「未歩……。」


私は後ろを振り返ってそうつぶやいた。


未歩と一緒に香織もいる。


「ふふ、学校楽しい?」


未歩はあざ笑うように私を見下し、そう言う。


なぜだか未歩の存在が大きく見えた。


「なっ……未歩ひどいよっ……。クラスのみんなにまで、あんな噂……。」


私は少し下を向きつつ言う。


「はぁ?あれはみんなの勝手な行動でしょ?私は、「行動を起こせ」なんて言ってないんだから。」


「やっぱり……未歩だったんだ。」


「だったらなに?あんたが悪いんでしょ?みんなにそれほど信用されてなかった、信用されるような存在じゃなかった、それだけのことでしょ?」


「そんな」


「ま、今更なにか変えることなんてできないけどね?だってみんなは……あんたと私、今の状況でどちらの言うこと信用すると思う?」